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森猛 伊亮

森猛 伊亮
中学校卒業後、不動産屋や大工、果ては証券屋やボーイなど様々な経験をつみながら、デンジャラスかつクレイジーな生活を経て、2013年より独立。

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コロナで球春が来ねぇから苗字別対抗センバツ野球大会開こうぜの話

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はぁ、来ねぇ。
 
球春のヤツが来ねぇ。
 
 
アイツどっかで道間違えてんじゃね?
 
 
とか思っていたら、世間はまごう事なくコロナってた。
 
やんごとなきほどコロナっていた。
 
 
 
無観客だったらワンチャン春の甲子園出来るんじゃね?と、言っていたのは今や昔。
 
どこかの偉いさんが、オリンピックは完全な形で開催します!とか言っていたあの頃がもはや懐かしい。
 
最近のこの状況では、夏の甲子園や下手すりゃプロ野球の全面中止もあり得る雰囲気である。
 
 
欲求不満。
 
 
春の甲子園やプロ野球開幕といったビッグイベント目白押しの時期に、その全てを取り上げられた野球観戦大好きおじさん達は、大変な欲求不満に見舞われている。
 
そして欲求不満のおじさん達は、欲求の捌け口として『伝説の名勝負!』なんぞと銘打たれたYouTubeの動画やらで夜な夜な自慰をしてきたが、流石にもう飽きてきた。
 
松坂のノーヒットノーランや伝説の10.9決戦などの、ピカソもビックリの名作であっても流石に飽きてきた。
 
 
 
 
で、欲求不満おじさんは勝手に一人遊びを始めた。
 
コロナに仕事を奪われ大変暇であるおじさんは、物凄ぇ一人遊びを始めた。
 
 
題して〝苗字別センバツ野球大会〟である。
 
 
これがもう、すこぶる楽しい。
 
あんまり楽し過ぎて、先程までついつい十五時間くらいやってた。
 
 
十五時間である。
 
 
ルールは簡単で、苗字別に分けた著名人を紙に書き、ポジションや打順を組んで野球チームを作る。
 
そして、そのチーム同士脳内にて戦わせてトーナメントを勝ち上がらせてゆく。
 
 
どう?
 
意味がわからんだろ?
 
 
しかしこれが、もうめっちゃ楽しい。
 
私はこれを、ここ三日位毎日十時間以上やっている。
 
参加チームは64チームで、先程ベスト8が出揃った。
 
 
で。
 
 
あんまり楽しいので、一人で楽しむにはもったいねぇな、と私は思った。
 
そこで今週のココモクは、この〝苗字別対抗センバツ野球大会〟の戦いの模様を、ベスト8からお伝えしようと思う。
 
 
誰にも全く頼まれていないが、勝手にお伝えしようと思う。
 
 
おじさんの一人遊びの様子をワールドワイドに公開するという、狂気の沙汰をお伝えしようと思う。
 
 
尚、この先を読んで頂ければご理解頂けれるのだが、一試合一試合の戦いを実況すると物凄ぇ長くなるので、ベスト8からの戦いは全てハイライトでお伝えする。
 
 
 
まぁここまで読んでも全く意味がわからんと思うが、とりあえず栄えあるベスト8に勝ち残ったチーム名を紹介して、その後チーム紹介と試合結果とハイライトをお伝えしようと思う。
 
 
 
ベスト8進出チーム
 
鈴木スピードスターズ
田中ビッグバンズ
山本トリッキーズ
松井ボーズ
高橋ファイアーズ
志村コメディアンズ
吉田レッドブルズ
黒柳デスヘルズ
 
以上の8チームが準々決勝を戦う。
 
 
ではここから準々決勝第一試合から順に、一気にチーム紹介とハイライトをお伝えしてゆく。
 
因みに、決勝戦まで読むには多分10分位はかかるので、今すんげぇ暇な人だけお付き合い下さい。
 
 
 
 
第一試合
 
鈴木スピードスターズ
 
1番右 鈴木イチロー (オリックス・メジャー)
2番左 鈴木蘭々 (タレント)
3番遊 鈴木福 (俳優・元子役)
4番一 鈴木宗男 (宗男ハウス当主)
5番捕 パパイヤ鈴木 (ダンサー)
6番中 鈴木誠也 (広島東洋カープ)
7番三 鈴木雅之 (ラッツ&スター)
8番二 鈴木亜久里 (F1レーサー)
9番投 鈴木杏樹 (女優)
 
チーム紹介
 
キャプテンを務めるイチローを筆頭に、スピード感あふれる機動力野球を展開する。
 
一番は言わずと知れた日本の生きる伝説イチローが務め、卒なく何でも出来る蘭々が繋ぐ。
 
三番には目下急成長中で、昨年トリプルスリーを達成した福が入り、北の怪物宗男がどっしりと四番に座る。
 
五番から七番までのパパイヤ・誠也・雅之は力強さとスピードを兼ね備え、八番亜久里は塁に出ると速すぎて手がつけられない。
 
投げるピッチャーは杏樹。
 
最近色々あったようだが、元気に参戦。
 
 
 
 
田中ビッグバンズ
 
1番遊 田中みな実 (アナウンサー兼タレント)
2番左 田中卓志 (アンガールズ)
3番三 田中真紀子 (政治家)
4番一 田中角栄 (政治家)
5番右 田中邦衛 (北の国から)
6番中 田中麗奈 (女優兼なっちゃん)
7番捕 田中裕二 (爆笑問題)
8番二 田中直樹(ココリコ)
9番投 田中将大 (ヤンキース)
 
チーム紹介
 
切れ目の無い強力な打線をバックに、今や日本のエースとなったマー君、いや、マーさんが投げる大会屈指の強豪チーム。
 
一番みな実は打率こそ低いものの、男性ピッチャーからは四球、女性ピッチャーからは死球を引き出し驚異の出塁率を誇る。
 
それを意外と何でもこなす卓志が繋ぎ、真紀子・角栄の強力コンビが還す。
 
ランナーが残った際も五番邦衛・六番麗奈のいぶし銀コンビがきっちりと仕事をする。
 
全体をまとめるキャプテン裕二がマスクを被り、守備職人直樹は意外性の光るバッティングも魅力。
 
 
 
結果
田中ビックバンズ  12
鈴木スピードスターズ 3
 
田中ビックバンズの勝ち
 
 
ハイライト
1回の表スピードスターズの攻撃。
先頭生きる伝説イチローとの対戦を迎え、若干緊張気味のマーさんは制球が安定せず、カウント2-1からの四球目。
 
甘く入ったスライダーをイチローが捉え、ショートの深い位置への内野安打。
 
ショートみな実が送球にもたつく間に、イチローはベースを三周回りスピードスターズが幸先良く3点を先制。
 
マーさんはここから立ち直り二番蘭々・三番福を内野ゴロに打ちとるも、迎えるバッターは北の怪物宗男。
 
初球、外角のストレートを完璧に捉えるが僅かに右に切れファール。
一瞬焦ったマーさんであったが、二球目を投げる前に宗男は逮捕され、代わりに入った拓(ドランクドラゴン)を落ち着いて打ち取る。
 
波に乗ったマーさんはここから無失点に抑え込み、9回5安打3失点で完投勝利。
 
対するビックバンズ打線は、三番真紀子の『自民党は伏魔殿ですよ!』や八番直樹の〝被タイキック〟などで傷心の杏樹を攻め込み大量12得点を獲得。
 
田中ビックバンズは、危なげない試合運びで準決勝に駒を進めた。
 
 
 
 
 
 
第二試合
 
山本トリッキーズ
 
1番右 山本リンダ (歌手・ウララ)
2番遊 山本モナ (モナ)
3番一 山本譲治 (演歌歌手)
4番中 山本浩二 (ミスター赤ヘル)
5番捕 山本寛斎 (デザイナー)
6番左 山本太郎 (元メロリンキュー・現令和新党)
7番二 山本彩 (AKBグループ)
8番三 山本博 (ロバート)
9番投 山本昌 (中日ドラゴンズ)
 
チーム紹介
 
何となくガチャガチャしている大会きっての個性派集団。キャプテン博がチームをまとめられるかが鍵。
 
一番リンダは塁に出るととにかくうるさい。凄ぇうるさい。
 
二番モナは野球選手が近づくと、うっかりモナってしまうので対戦相手は注意が必要。
 
譲治・浩二・寛斎のクリーンナップは強力で破壊力抜群。
 
六番太郎の意外性は飛び抜けており、何をしだすか全く読めず、七番彩と八番博がチームのまとめ役。
 
投げるのはレジェンド昌。
 
二百勝の鉄腕が、今日も唸りを上げる。
 
 
 
 
松井ボーズ
 
1番中 松居一代 (松居棒)
2番左 松井大輔 (サッカー選手)
3番遊 松井稼頭央 (西武・メジャー・楽天)
4番右 松井秀喜 (巨人・メジャー)
5番一 松井一郎 (維新の会)
6番捕 松井貴博 (マツコデラックス本名)
7番三 松井玲奈 (AKBグループ)
8番二 松井珠理奈 (AKBグループ)
9番投 松井裕樹 (楽天)
 
チーム紹介
 
松〝井〟だっつってんのに、松居棒の宣伝の為に一代が強行参戦。当然内外からの批判が殺到したが、YouTubeでなんか騒ぎ始めたので事を大きくしたくない周囲が渋々承諾。
 
『一番でセンターが良い』という本人からの強めの要望により、先頭は一代。
 
その後をお洒落プレーでお馴染みの大輔が務める。
 
三番、四番は野球ファン垂涎である夢の松井コンビ。
天才稼頭央が暴れ回り、ゴジラ秀喜が火を吹く。
 
五番、六番に入る一郎・貴博のパワーは球界屈指で、ツボに入れば軽々とスタンドに放り込む。
 
下位打線を組むAKBグループの二人は、おじさんである筆者にはどっちがどっちか分からんし、正直誰なのかも分かっていないが、多分シェアなバッティングと脚の速さが売り。
 
投げるピッチャーは裕樹。
 
鋭く曲がるスライダーを武器に、甲子園で奪三振記録を樹立するなど高校時代から今に至るまで才気あふれる投手。
 
プロ入り二年目に先発から中継ぎ・抑えに転向したが、今期から先発に再転向予定。
 
尚、攻撃時はバットの代わりに松居棒を使用。
 
 
 
結果
山本トリッキーズ  7
松井ポーズ     2
 
山本トリッキーズの勝ち
 
 
ハイライト
試合が動いたのは六回表、山本トリッキーズの攻撃。
 
ワンアウトから、好投を続けてきた裕樹のスライダーを1番リンダが狙い打ち、ライト前ウララで出塁。
 
続くモナの送りモナの間に、裕樹がモナる。
 
モナった裕樹は、三番譲治にみちのく一人旅を許すと続く浩二・寛斎に連続四球を与え、迎えるバッターは太郎。
 
2-2からの五球目。甘く入った内角のスライダーを完璧に捉えられ、レフトスタンド上段に突き刺さる満塁メロリンキューで勝負あり。
 
その後も細かく得点を重ねる山本トリッキーズに対し、松井ボーズも九回裏。
 
ようやくバット代わりの松居棒の扱いに慣れた稼頭央が右中間へツーベースヒットで出塁すると、続く秀喜がライトスタンドへ特大のホームランを叩き込むが反撃もそこまで。
 
試合は7ー2で山本トリッキーズが勝利する。
 
 
 
 
 
第三試合
 
高橋ファイアーズ
 
1番右 高橋由伸 (読売ジャイアンツ)
2番二 高橋真麻 (アナウンサー)
3番中 高橋克典 (俳優)
4番一 高橋英樹 (桃太郎侍)
5番捕 高橋みなみ (AKBグループ)
6番左 高橋克実 (俳優)
7番三 高橋ジョージ (ロード)
8番遊 高橋尚子 (マラソン選手)
9番投 高橋大輔 (スケート選手)
 
チーム紹介
 
チームを鼓舞するキャプテンみなみを中心に、走攻守とバランスが整った球団。
 
強肩強打の優しい男由伸が一番を務める。
 
パワー系セカンドの真麻を二番に配置する事により、真麻・克典・英樹・みなみ・克実の二番から六番まで、どこからでも長、単打共に飛び出す隙の無い布陣。
 
七番ジョージと八番尚子の粘り強さは尋常では無く、相手ピッチャーのスタミナをこれでもかと言うほど奪う。
 
ピッチャーは大輔。
 
城島を彷彿とさせる、闘うキャッチャーみなみのミット目掛けて爽やかに投げ込む。
 
決め球のトリプルアクセルフォークは厳密に言うとボークだが、速すぎて審判は気づかない。
 
 
 
 
志村コメディアンズ
 
1番遊 アイーン (志村けん)
2番二 あんだバカヤロー (志村けん)
3番中 ひげダンス (志村けん)
4番三 バカ殿 (志村けん)
5番一 どうぶつ園長 (志村けん)
6番左 東村山音頭 (志村けん)
7番捕 大丈夫だぁ (志村けん)
8番右 志村後ろ (志村けん)
9番投 変なおじさん (志村けん)
 
チーム紹介
 
主旨はちょっと外れるが、全員が〝志村姓〟である事には間違いないので緊急参戦。
 
流石に日本が生んだ喜劇王の守備範囲は半端ではなく、全ポジションを完璧にこなす。
 
アイーン、あんだバカヤローの一・二番コンビは、どんなカウントからも出塁出来るオールラウンダーであり、三番ひげダンスは華麗なバッティングで観客を魅了する。
 
そして、四番には三冠王三度獲得のバカ殿がどっしりと座り、キャプテンのどうぶつ園長がそれをサポート。
 
六番東村山音頭、七番大丈夫だぁ、八番志村後ろの下位打線トリオは塁上を一気呵成に賑やかす。
 
投げるピッチャーは絶対的エース、変なおじさん。
 
説明不要、掛け値無しのブッチギリの面白さ。
 
ただそこに存在するだけで面白い。
 
ちょっと動いただけでめちゃくちゃ面白い。
 
グローブをはめてマウンドに立つなど、考えただけで爆笑する。
 
 
 
 
結果
高橋ファイアーズ  2
志村コメディアンズ 8
 
志村コメディアンズの勝ち
 
 
ハイライト
初回。
先攻は高橋ファイアーズ。
 
9人の志村が守備位置に就くだけで、球場内は笑いに包まれる。
 
先頭の由伸も笑いが堪えられずワナワナしているが、そこは天才ウルフ。
 
長嶋監督より授けられしよく分からないニックネームは余り定着していないが、その天才的バッティングセンスで先発・変なおじさんの測定不能・推定30キロの山なりボールを完璧に捉え、痛烈な打球はライトへ。
 
球場全体が『志村後ろ!』の大合唱。
 
しかし志村は全然気づかない。
全然、全く気づかない。
 
球場全体大爆笑。
 
由伸も思わずセカンド手前でずっこける。
 
その後もチャンスで後一本が中々出ないファイアーズは、コメディアンズ先発の変なおじさんに六安打二失点に抑えられる。
 
一方のコメディアンズは、3番ひげダンスのスリーランカトちゃんや、5番動物園長のツーランパンくんなどで着実に得点を重ね、試合は8ー2でコメディアンズが見事勝利を収めた。
 
 
 
 
第四試合
 
吉田レッドブルズ
 
1番中 吉田美和 (ドリカム)
2番二 吉田羊 (女優)
3番一 吉田茂 (バカヤロー解散)
4番投 吉田沙保里 (霊長類最強)
5番遊 吉田栄作 (俳優・マネーの虎飼育員)
6番三 吉田鋼太郎 (俳優)
7番左 レッド吉田 (TIM)
8番捕 吉田拓郎 (ミュージシャン)
9番右 吉田敬 (ブラックマヨネーズ)
 
チーム紹介
 
四番ピッチャーを務める二刀流の沙保里に目が向きがちだが、各ポジションに大物がズラリと並ぶ強豪チーム。
 
大黒柱は二刀流の沙保里。
 
投手としては、160キロを超えるストレートと、キレの良い高速タックルを軸に相手バッターを捻じ伏せ、打者としては力強い高速タックルで相手ピッチャーを捻じ伏せる。
 
一番には天才美和が入り何度でも出塁率し、二番羊が柔らかいバッティングを披露した後、三番茂がバカヤローと叫んで怯ませている間に沙保里の高速タックルというのが、得意の攻撃パターン。
 
下位打線も強力で、栄作・鋼太郎コンビの渋いバッティング、拓郎の配球を読むクレバーなバッティングに加え、レッドと敬の確実性は低いが、当ればどこまでも飛んでゆく意外性に富んだバッティングは相手ピッチャーの脅威。
 
 
 
 
黒柳ダークデスヘルズ
 
1番中 黒柳徹子 (黒柳徹子)
2番二 黒柳徹子 (黒柳徹子)
3番右 黒柳徹子 (黒柳徹子)
4番一 黒柳徹子 (黒柳徹子)
5番三 黒柳徹子 (黒柳徹子)
6番遊 黒柳徹子 (黒柳徹子)
7番左 黒柳徹子 (黒柳徹子)
8番捕 黒柳徹子 (黒柳徹子)
9番投 黒柳徹子 (黒柳徹子)
 
チーム紹介
 
ベスト8まで全て相手チームの棄権により勝ち上がってきた、謎に包まれた球団。
 
本来一つであるはずの徹子が、九つの徹子に分裂する事により各ポジションをこなす。
 
尚、ベスト16で戦うはずであった佐々木ファルコンズの大魔神は、球団関係者により記憶喪失の状態で発見され、今もなお何かに怯えたように震えて話す事さえままならない様子。
 
 
 
結果
吉田レッドブルズ    4
黒柳ダークデスヘルズ 33
 
黒柳ダークデスヘルズの勝ち
 
 
ハイライト
不自然なほど静かに進んでいた3回表黒柳ダークデスヘルズの攻撃。
 
試合はいきなり動く。
 
先頭への初球。レッドブルズのエース沙保里が振りかぶり、徹子への高速タックルをキメに行ったところ、九つの徹子がそれぞれに共鳴し合って、一つの完全体徹子へと変貌する。
 
その刹那。
 
徹子の眼から緑色をした光線状の〝何か〟が発射されるが、沙保里はそれを意に介さず、果敢に徹子へと突っ込み下半身をしっかりと捉えた。
 
はずだった。
 
が、捉えたと思ったものは徹子の残像であり、次の瞬間、徹子の強烈な回し蹴りが沙保里の頬を振り抜く。
 
ここまで僅かコンマ7秒。
 
その後、戦いの舞台はマウンド上へと移り、両者一進一退の攻防が続くが力の差は埋め難く、徐々に沙保里は追い詰められてゆく。
 
そして、最後の力を振り絞った渾身の高速タックルが空を切った時、徹子は意外な言葉を言い放った。
 
『お前の力は本物だ。世界の半分をやろう。どうだ、私の下に付かないか?』と。
 
沙保里は迷う。
 
世界の半分などには興味は無いが、彼女にとって自己が更なる高みへと昇り詰める為にこの者へ付くという選択肢は、即座に否定し難いものであった。
 
球場を包む数十秒の静寂を撃ち破ったのは、ファースト茂の『バカヤロー!』という喝であった。
 
この喝に呼応する様に、センターから美和がラブラブ愛を叫びだし、キャッチャー拓郎はギターを弾く。
 
我に返った沙保里も愛を叫ぶ。
 
これを見て羊やレッド、チームメイト全員が肩を組み愛を叫ぶ。
 
それはいつしか球場全体へと広がり、観客全員が肩を組んでラブラブと愛を叫ぶ。
 
遂には徹子もその輪の中に入る。
 
そして徹子が意を決して愛を叫ぶと、徹子の体はまばゆい光に包まれた。
 
球場中が息を飲みながらその光を見つめる。
 
徐々に薄れる光の中から出てきたのは、あの恐ろしかった徹子ではなかった。
 
そこにいたのは。
 
そこにいたのは、たった一人のトットちゃんであった。
 
という訳で。
 
試合の方はその後トットと進んで、33ー4で黒柳ダークデスヘルズ改め、黒柳シャインエンジェルスの勝ち。
 
普段の優しい徹子さんに戻った黒柳さんは、めっちゃ野球が上手かった。
 
 
 
 
 
ここからは遂に準決勝。
 
対戦カードは、田中ビッグバンズVS山本トリッキーズと黒柳シャインエンジェルスVS志村コメディアンズ。
 
では。
 
 
 
 
準決勝第一試合
 
 
田中ビッグバンズVS山本トリッキーズ
 
 
田中ビッグバンズ
 
1番遊 田中みな実 (アナウンサー兼タレント)
2番左 田中卓志 (アンガールズ)
3番三 田中真紀子 (政治家)
4番一 田中角栄 (政治家)
5番右 田中邦衛 (北の国から)
6番中 田中麗奈 (女優兼なっちゃん)
7番捕 田中裕二 (爆笑問題)
8番二 田中直樹(ココリコ)
9番投 田中将大 (ヤンキース)
 
山本トリッキーズ
 
1番右 山本リンダ (歌手・ウララ)
2番遊 山本モナ (モナ)
3番一 山本譲治 (演歌歌手)
4番中 山本浩二 (ミスター赤ヘル)
5番捕 山本寛斎 (デザイナー)
6番左 山本太郎 (元メロリンキュー・現令和新党)
7番二 山本彩 (AKBグループ)
8番三 山本博 (ロバート)
9番投 山本昌 (中日ドラゴンズ)
 
 
結果
山本トリッキーズ 7
田中ビッグバンズ 8x
 
田中ビッグバンズのサヨナラ勝ち
 
 
ハイライト
ビッグバンズ先発のマーさんは、観客席に里田まいがいたためモナることは無かったが、相手先発の投げる伝説昌や四番のミスター赤ヘルの前にすっかり緊張してしまう。
 
更に連投の疲れも重なって、マーさんからまー君にジョブダウン。
 
細かな制球を欠いたまー君は、ミスター赤ヘルのスリーランホームランなどにより、七失点の大乱調。
 
一方のビッグバンズは、投げる伝説昌の前に打線が沈黙。
 
8回まで僅か二安打に抑えられる。
 
反撃は9回裏ツーアウトから。
この回も、先頭の二番卓士と三番真紀子が簡単に打ち取られ二死走者無し。
 
バッターは四番角栄。
 
ここへ来ても昌のスタミナは衰えず、角栄も1ボール2ストライクと追い込まれる。
 
田中ビッグバンズ絶対絶命のピンチ。
 
しかし、カウント1ー2からの四球目。
 
昌の外角低めに沈むシンカーに対し、角栄が日本列島改造を繰り出すと、全国のゼネコンやら政治家やらが集結し、一挙に大量8得点を獲得。
 
ビッグバンズが劇的なサヨナラ勝ちを収めた。
 
 
 
 
 
準決勝第二試合
 
 
黒柳シャインエンジェルスVS志村コメディアンズ
 
黒柳シャインエンジェルス
 
1番中 黒柳徹子 (黒柳徹子)
2番二 黒柳徹子 (黒柳徹子)
3番右 黒柳徹子 (黒柳徹子)
4番一 黒柳徹子 (黒柳徹子)
5番三 黒柳徹子 (黒柳徹子)
6番遊 黒柳徹子 (黒柳徹子)
7番左 黒柳徹子 (黒柳徹子)
8番捕 黒柳徹子 (黒柳徹子)
9番投 黒柳徹子 (黒柳徹子)
 
志村コメディアンズ
 
1番遊 アイーン (志村けん)
2番二 あんだバカヤロー (志村けん)
3番中 ひげダンス (志村けん)
4番三 バカ殿 (志村けん)
5番一 どうぶつ園長 (志村けん)
6番左 東村山音頭 (志村けん)
7番捕 大丈夫だぁ (志村けん)
8番右 志村後ろ (志村けん)
9番投 変なおじさん (志村けん)
 
 
結果
黒柳シャインエンジェルス 0
志村コメディアンズ    0
 
引き分け
 
ハイライト
先ほどの試合で普段通りの優しい徹子さんに戻った黒柳はグラウンドの真ん中に急遽特設徹子の部屋を設置し、九人の志村を招き入れる。
 
観客は♪ルールル♪の大合唱。
 
椅子に座ると黒柳は、色々な話をしながら様々なギャグを志村におねだりして一通り笑い転げた後。
 
『あなたって本当はシャイな方なのね。
 
何でかしら、皆さん面白い姿しか見れないからびっくりなさるんじゃないかしら、ホントおかしいわね。
 
あらごめんなさい、もう一回あのギャグやって下さらない?  
 
あぁ面白い。
 
きっと、あれね。全国の皆さん、もっともっとご覧になりたいでしょうね。
 
みんなあなたの事が大好きよ。
 
私はまだまだやる事があるから、あなた決勝戦に行って下さらない?』
 
 
と言って、志村に決勝戦への切符を譲った。
 
 
 
という訳で、試合の方は同点のままであったが、志村コメディアンズが決勝戦へと駒を進める事となった。
 
 
 
 
 
決勝戦
 
志村コメディアンズ
 
1番遊 アイーン (志村けん)
2番二 あんだバカヤロー (志村けん)
3番中 ひげダンス (志村けん)
4番三 バカ殿 (志村けん)
5番一 どうぶつ園長 (志村けん)
6番左 東村山音頭 (志村けん)
7番捕 大丈夫だぁ (志村けん)
8番右 志村後ろ (志村けん)
9番投 変なおじさん (志村けん)
 
 
 
田中ビッグバンズ
 
1番遊 田中みな実 (アナウンサー兼タレント)
2番左 田中卓志 (アンガールズ)
3番三 田中真紀子 (政治家)
4番一 田中角栄 (政治家)
5番右 田中邦衛 (北の国から)
6番中 田中麗奈 (女優兼なっちゃん)
7番捕 田中裕二 (爆笑問題)
8番二 田中直樹(ココリコ)
9番投 田中将大 (ヤンキース)
 
 
 
 
ハイライト
さぁ遂に決勝戦。
 
両チームの先発は、それぞれのエースであるマーさんと変なおじさん。
 
先攻は田中ビッグバンズ。
 
先頭バッターのみな実はバッターボックスに入るが、笑っちゃって力が入らない。
 
ただマウンドに立ってグローブをはめているだけなのに、変なおじさんがちょっと面白過ぎる。
 
 
立っているだけで面白過ぎる。
 
 
で、ワナワナしているみな実に対して、変なおじさんはグローブを外し、グルグルと手を回し始めた。
 
変なおじさんダンスである。
 
 
もう無理。
 
 
みな実は笑い転げる。
 
 
そしてよく見ると、三遊間のバカ殿とアイーンがコンビを組んでおり、三塁側スタンドの観客はみんな笑いながら真似をしている。
 
センター方向ではひげダンス、レフトスタンドでは東村山音頭をみんなで楽しく踊る。
 
ライトでは観客みんなが『志村後ろ!』と叫んでおり、セカンドの志村はスタンドに向かって『あんだバカヤロー!』と叫んでいる。
 
それの様子をファーストから、パン君と一緒に優しく見守る動物園長の志村。
 
 
 
もう、無茶苦茶。
 
 
 
観客全員大爆笑である。
 
 
 
キャッチャーの志村は『大丈夫だぁー』と言うが、全然だいじょばない。
 
 
観客も田中ビッグバンズのメンバーも大爆笑している。
 
 
大爆笑しているが、ちょっと泣いている。
 
 
凄く楽しくて、物凄く面白いのだが、このままではやっぱりちょっと涙腺がアレ。
 
 
 
全然だいじょばない。
 
 
 
と、ここで審判がマスクを外す。
 
マスクの下には長さん。
 
いかりやさんとこの長さん。
 
 
長さんは九人の志村を呼び寄せて、ポカリと頭を叩いた。
 
バツの悪そうに、ぺろっと舌を出す志村。
 
で、長さんは言った。
 
 
 
『ダメだこりゃ』
 
 
 
グラウンドに居た全員がコケた。
 
 
 
 
という事でご覧の通り、今回の〝苗字対抗センバツ野球大会〟は、志村コメディアンズがさよならダメだこりゃで見事優勝飾り幕を閉じた。
 
 
ぶっちぎりの優勝で幕を閉じた。
 
 
ありがとう志村さん。
 
本当にありがとうございました。
 
 
 
 
 
 
さて、ここまでお付き合い頂きました皆さん。
 
何か最近色々あります。
 
大切だったあの日々が、結構無茶苦茶にされております。
 
いつかこの騒動が終わったとて、返ってこないものもたくさんあります。
 
しかしながら、そうは言っても息を潜めながらでも私達は前に進むしかありません。
 
取り返せないもの、足りないものも一杯一杯ありますが、なんとか今あるもので、出来る事をして乗り切りましょう。
 
頑張りましょう。
 
めっちゃ頑張りましょう。
 
それでは今週はこの辺で。
 
 
 
 
♪お別れすーるのはツライけど♪
 
♪時間だよ♪
 
♪仕方がない♪
 
♪次の回まで♪
 
♪ごきげんよう♪
 
 
そんな、だっふんだの話。